女優誕生

おはよう

おはよう

おはよう

仕事帰りに買い物だ

ワインを飲んでいる

なんだか酔った

さあ、死のう

 

 

誕生

 

オギャー

 

今日から、女優のカナリソウコとして生まれ変わったわ

 

誰も読んでいないだろうけれど、皆さま、宜しくね

 

女優

女優って、いったいぜんたい、どんな存在なのかしら

私の少ない知識から絞り出せば、演技者で女性、という括りになってしまいそうね

けれども、それでご飯を食べているかどうか、が重要にも思えてくるわ

自称女優

じゃ、なんだかカッコがつかないもの 

でも、誰に対してカッコをつける必要があって?

私が自分を女優というのならば、女優なんだわ

シェイクスピアの一節すら諳んじることができなくてもよ

自称

自称

自称

肩書きは、それで収入を得ているか もしくは、人様からその肩書きを謳っていただいているか、で決まるのかもしれませんわね

 

とにかく

 

私は今日死んだのよ

死ぬ前のことは、もう振り返っても仕方ないわね

ウジウジとしていてもつまらないわ

ワインよ

チーズよ

 

実を言うと、憎んでいる人々がいるの 

今までずっと憎んでいたわ

憎しみの理由は詳しく語らないわ

よくある話よ

絶望的に価値観が違い、かつ、彼等の方が社会的に上の立場にあっただけ

自分の中にない価値観を毎日浴びせられて抵抗する根性もなかったというだけ

私は小さな違和感に敏感すぎるのね

それは生き辛さに直結する個性だわ

 

私は逃げたのよ

逃げて逃げて

女優になった!

 

気がついたの

私には、能力がないと

だから、力を蓄えるしかないと

それには、憎しみは邪魔なのよ

なによりも、自分を愛さなければならないと

 

圧迫から脱出

私が表現する私を、好きなように批評してくれて構わないけれど、逆らえない状況下でそれをするならば、私は敵と見做すわ

自由には責任がある

私は、

私を支配下に置こうとした人々から軽蔑されるでしょう

かつては怯えた状況ね

もう怖くないわ

あなたが仕組んだ人生はいらない

あなたが当て嵌めたカテゴリーは要らない

あなたが用意したサプライズパーティは、面倒臭い感動の押し売りで、私は白けていたの

私がいるべき場所じゃ、なかっただけ

私には必要なかっただけ

でも、無駄じゃなかったわ

必要ないものを知るにも、苦い経験は有用だったのよね

私は、あなた方から逃げるわ

私を押しつぶすものから、堂々とトンズラかますのよ 

二度と会わない

二度と従わない

本当にごめんなさい

あの時はどうかしていたの

権力や暴力やヒエラルキーが怖かった

あなたを増長させたのは私 

あなたを暴君にしたのは私  

 

進んで奴隷になった私の卑怯が、あなたを勘違いさせた

崇拝者だと、勘違いさせた

 

わたしは、声の大きい物が、昔から怖かっただけ

卑怯だったの

 

憎んでいたわ

 

 

でも、もう 

死んだから

大丈夫

 

もう思いださないわ

 

今日が最後ね

 

大切な学びをありがとう

声の大きな物を、嫌う勇気を教えてくれてありがとう

大嫌いよ

逃げるわ

あなたの世界の一部になるなんて真っ平

あなたを信用しない

あなたは、この世で一番信用出来ない人

 

もう、二度と思いださないわ

大嫌いよ

大嫌いよ

会えて良かった

大嫌い

憎んでいるわ

もう、あなたには騙されないわ 

会えて良かったわ